お知らせ
2021年 11月 ~ 2022年 1月(全6回開催)
ダウン症者のための青春大学設立に向けて、講師育成講座「ダウン症の探求と実践 ~伴学プログラム~ 」を開催しました。
「積水ハウスマッチングプログラム」2021年度(第16
回)助成を受け、【ダウン症者のための輝く青春大学設立に
向けて~講師育成プロジェクト】の一環として、ダウン症の
ある当事者・その家族にとって理想の支援者を考え、育てる
講座を開講しました。
講座名は「伴学(ばんがく)プログラム」。「ダウン症」っ
て、あらためて、どんな障がいなのか知らないという方が多
いと思います。人の体には通常46本の染色体がありますが、
その中の21番染色体が1本多いのが21トリソミーです。
最初の報告者の英国人、ラングドン・ダウン博士の名前から
ダウン症候群と名付けられました。成長や発達がゆっくりで、
内部疾患などの合併症を持つこともありますが、適切なフォ
ローがあれば色々な可能性を伸ばすことができます。
では、適切なフォローってなんでしょう?
お手伝いをすること?困っている場面で手助けをすること?
席や順番を譲ってあげること?
いえいえ、まずは障がいを持つ人の人権を尊重できることです。
そうは言っても、ダウン症に限らず、障がいのある人たちとどう関わればいいのでしょう?そこで、支援する側とされる側という関係を超えて、一緒にこの社会を生きる仲間として学びあえることをめざし、そのような支援者のことを「伴学者(ばんがくしゃ・造語です)」と呼び、新しい風を吹き込みたいと願ってこの講座を立ち上げました。ダウン症をキーワードに全17講座を6日間にわたり開講しました。
おかげさまで147名の受講お申し込みがあり、伴学者としてデビューしました。
医療・教育・福祉・心理・社会学などの専門領域からご協力いただいた先生方、誠にありがとうございました。
また、いつも私たちの活動をご支援いただいている積水ハウスマッチングプログラム会員の皆様誠にありがとうございました。
【講師一覧】敬称略・講座順
坂井 聡 香川大学教育学部 特別支援領域 教授
玉井 浩 大阪医科薬科大学 小児高次脳機能研究所 所長
公益財団法人日本ダウン症協会 理事
黒柳 裕一 大阪医科薬科大学 小児科専門医
北畠 康司 大阪大学医学部附属病院 総合周産期母子医療センター
准教授(病院教授)
足利 学 藍野大学短期大学部 第一看護学科 学科長・教授
丹葉 寛之 作業療法士 教育学博士
田中 健司 たなかデンタルクリニック 院長
北出 勝也 視機能トレーニングセンターJoyVision 代表
斎藤 真緒 立命館大学産業社会学部 現代社会学科 教授
野中 路子 兵庫県立こども発達支援センター センター長
中川 悠 特定非営利活動法人チュラキューブ 代表理事
株式会社GIVE&GIFT 代表
2021年 4月
2021年世界髄膜炎デーイベント『知ることで守れる
子どものいのちと笑顔』に参加します。
毎年4月24日は世界髄膜炎デー。
日本では、細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」が子ども達の
命や健康、安全に関する情報発信の場として、毎年、世界髄膜炎
デー呼応イベントを開催しています。
知ることで守れる、とあるように、先に知っていたら良かった、
備えていたから大丈夫だった!という物事は多々ありますね。
ダウン症もそうかもしれません。知らないから不安になり、怖さ
や悲しみを生み出してしまうけれど、知ることで希望にも出会い、
新たな発見や未知の世界の楽しみにも触れることができます。
めばえ21が初めてボランティア団体として啓発活動を始めたきっかけも、この髄膜炎デーイベントへの参加でした。デイサービスを立ち上げてからは、 毎年会場でブースの出展を行い 、書道や工作の展示、ダンスや音楽療法のデモンストレーションなどで、ダウン症の子ども達が生き生きと過ごしている姿を紹介してきました。
昨年はコロナの影響でオンライン開催でした。今年度は近鉄百貨店あべのハルカス本店の街ステーションでの開催・オンライン配信の2本立てになり、楽しみにしていたのですが、緊急事態宣言により会場開催は中止という残念な流れになってしまいました。
しかし、一同、会場イベントはできずとも、各参加団体の思いを伝えることは絶対にあきらめない!ということで、オンラインイベントとして開催することになりました。
めばえ21からは、現在取り組んでいる「めばえ青春大学設立準備」について発信させていただきます。好きな事、こだわりを持っている事、飽きずに取り組める事などの、当たり前の光景が、実は未来の可能性の根っこなのかもしれません。
もっともっと、子ども達の中の種を芽吹かせることができるよう、デイサービスのスタッフはじめ、団体関係者で心を合わせて、ダウン症の子供たち、そして18歳以降の青年期を支える場づくりの実現をめざします。
ぜひこちらの動画をご覧になって「細菌性髄膜炎」のことを知ってください。
2020年 8月
めばえ21主催オンライン講演会、
「きょうだい支援~どの子も主役!」
9月13日(日)開催決定!
いつもに増して厳しい暑さが続きますね。
コロナ禍のもと、例年とは違う夏になってしまいました。
めばえ21でも、春から秋にかけて予定していたイベントが
中止になり、デイサービスの夏祭りも規模を縮小しての
開催になったりと少し寂しい8月が通り過ぎていきます。
さて、そんな中でも、本来は3月に予定していた「きょうだい支援」イベントがオンラインで開催決定となりました!
講師にはNPO法人しぶたねの清田悠代さん・シブレッドさんをお迎えし、病気や障がいを持つお子さんのきょうだいを支える活動についてお話いただきます。ご自身も病気を持つきょうだいと過ごした清田さんの思い、病児や障がい児のきょうだいさんの抱える気持ちなどのお話しは、私たちの視野を広げてくれます。
きょうだいさんのヒーロー・シブレッドさんは、当日お子さん達と画面越しに簡単に参加できる遊びの時間を用意してくださっています。楽しみに待っていてくださいね。
今回はZoomを使って開催いたしますので、事前にお申し込みをお願いします。折り返し、招待メールをお送りいたします。Zoomは初めてで使い方がわからない方、こんなサイトもありますのでご参考にどうぞ。→ https://mag.app-liv.jp/archive/127633/
心配な方は事前にテスト通信も可能です。顔出し・名前出しも不要です。お茶でも飲みながら、リラックスしてご参加ください。
●日時 2020年9月13日(日)午前10:30 ~ 12:00
第一部 10:30 ~ 11:20(50分)ご挨拶・きょうだい支援についての講演
第二部 11:30 ~ 12:00(30分)シブレッドと遊ぼう・質疑応答など
●定員 先着100名まで ※めばえ21の利用者様優先になります
●お申込み方法 下記アドレスのお申込みフォームから必要事項をご入力の上、
送信お願いいたします。※ 9月11日 (金)締切
当日までにZoomの招待メールをお送りいたします。
(当日連絡先 080-3342-3508/担当 塩原 )
お申込みフォームはこちら→https://forms.gle/8ffnPjrtu12ofXxeA
※講演会に関するお問合せはこちら→ mebae21npo@gmail.com
この事業は2018年度トヨタ財団パイロットプログラム助成「市民参加促進プログラム」を受けて開催いたします。
2020年 6月
お家に居ながら気軽に相談できる、
オンライン&電話歯科相談がスタート!
学校や通勤の事情もどんどん通常モードに移行する中、やはり在宅での保育を選ぶ必要性のある方のために、デイサービスめばえ21の一部の教室では、オンラインでの提供も始めました。今回は一例として、「歯科相談」の様子をご紹介します。
オンライン相談は、LINE電話またはZoomが選べます。手順や操作が不安な方は、スタート時間前に練習も可能です。相談前に歯科医の田中先生が利用者さんの情報を確認し、相談開始。
まずは、お子さんと元気にごあいさつ。コロナの影響でいっそう身近になったビデオ通話、さすが今どきのお子さんなので、照れることなく堂々と対応してくれます。
空気がほぐれたところで、保護者さんとお話し。たとえば「お子さんがなかなか歯みがきをしてくれない(磨かせてくれない)」「歯並びが気になります」「歯の矯正ってどんなタイミングでしたらいいのでしょう?」など、気になることが次々と出てきます。
田中先生は、カメラ越しにお子さんに「お口あーんして見せてくれる?」と話しかけ、保護者さんにわかりやすいように、資料などもお見せしながら対応します。
歯医者さんの診察室だと、怖さを感じたり不安になってしまうお子さんも、自宅で楽しく画面越しなら大丈夫です。まずは「歯医者さんはみんなの味方」だという安心感を育てないと、治療の必要性がある時にいきなり受診では、不安な印象だけが残ってしまうということもあります。今は診察は要らないけれど、受診の練習という感覚で、歯科相談を利用していただくのもOKですよ。
<めばえ21障害者歯科顧問 歯科医師 田中先生のプロフィール>
田中健司(日本障害者歯科学会 指導医・認定医・専門医)
たなかデンタルクリニック(ホームページはこちら)
〒兵庫県尼崎市西立花町4丁目3番地18号セレーノルーチェ1階
電話 06−6430ー2518
2020年 5月
2020年度 積水ハウスマッチングプログラム助成決定。
新しい事業立ち上げに向けて、めばえ21は始動します。
この5月から1年間、新しい事業立ち上げのために助成してい
ただけることになりました。積水マッチングプログラムのす
べての関係者の皆様、この度のご採択に心から感謝申し上げ
ます。
プロジェクト名は「生きる技術を学ぶ場づくり~障がいを持
つ子が自信をもって青年期を迎えるためのサポート」です。
ダウン症をはじめ、色々な障がいや病気、特性を持つお子さ
んの高校や支援学校高等部卒業後の進路って、まだまだ自由
に選べない状況です。支援学校でも就労に向けての指導が多
い印象です。もし、障がいがなかったら…もちろん就労もあ
りですし、希望に応じて大学や短大、専門学校、専修学校、
フリーターや浪人もありですよね。迷って進路の変更をする
のも自由だし、色んな道があって、自分で考えて選ぶことが
できます。
それに何といっても、10代の終わりから20代にかけて、時に
は揉まれてきついことが起きても、同世代の仲間との交流や、
自分探しをたっぷりできるのが若者の特権だと思います。
成長や発達がゆっくりなダウン症のお子さんにとって、実社
会に出る前のひととき、青年期を存分に味わい、伸びやかに
過ごす場があればと思い、「ダウン症を持つ方を中心に、
知的障がいや発達障がいを持つ青少年のための学び場をつく
る」と決めて、動き始めております。
コロナ禍のもとのスタートですが、だからこそ、誰もが身体と心を守りながら生きていけるように、今までとは違った学び方や働き方を考える機会にもなりました。
昨年、この助成申請時には積水ハウスの皆様方と一緒に取り組みたいワークショップなども考えていたのですが、今現在は実現できる状況ではありませんので、全力で調査を行っております。Webイベントに移行できそうなものも考えておりますのでお楽しみに。
<積水ハウスマッチングプログラムについて>
「積水ハウスマッチングプログラム」とは、積水ハウス株式会社様ならびにグループ会社様と従業員の皆様の共同寄付制度です。従業員の皆様が給与から希望する金額(一口100円)を積み立て、それに会社が同額の助成金を加えて寄付する仕組みです。
積水ハウスマッチングプログラムのサイトはこちら
2020年 5月
続く休校、先の見えない不安…。
新型コロナウイルスのもと、今めばえにできること
2月末の、突然の休校や休園でびっくりしたお子さんもいたでしょう。
保護者の皆様も先の読めない状況の中で、日々の暮らしを支えたり、出勤なさったりと、誠にお疲れ様でございます。私たちスタッフもダウン症児の親ですので、今回の感染症への恐怖は皆様と同じように感じています。
現在デイサービスめばえ21には125名の利用者さんがいらっしゃいますが、14の都府県からのご利用があります。ご利用の頻度は違いますが、少しでもお子さんに楽しい時間や学びに触れさせてやりたいという保護者の皆様のニーズに対応すべく、基本は個別対応でお子さんが主役として過ごせる体験を提供しています。
府県をまたぐ移動の自粛や、コロナウイルスだけでなく感染症全般に弱いダウン症のお子さんを連れて公共交通機関を利用することを控えたり、普段感染予防として自家用車を使用して通ってくださっている方でも、ご家族の出勤用に車を使うことになり、めばえへ通えなくなってしまったりと、今回のコロナの影響を見事に受けてしまいました。
しかし、どのご家庭も心配事は同じで、「できる限り、継続してお子さんが身につけている学びを継続させてやりたい」この思いも本当によくわかります。
児童発達支援や放課後等デイサービス事業について、国からは開所するようにと要請があり、第一に利用者さんの感染予防、スタッフやその家族の健康も守るため「めばえ21における新型コロナウイルス感染予防策において」というチラシを作成しました。
少しでも、めばえにお越しいただく時に安心していただければいいなと思っています。
そして、スタッフ8名で利用者さんの担当制度を設定し、お電話にて色々とお話しをさせていただきました。お子さんの療育や楽しみにしているレッスンを受けられない事もですが、保護者の皆様の思いもたくさん聴かせていただき、次にやるべきことへの道筋ができました。
ひとまず、利用者さんときょうだい児さん
向けにお家で遊べる工作キットをお送りさ
せていただきました。少しでも在宅生活の
楽しい時間に繋がれば幸いです。
引き続き、なかなかお会いできない皆様と
少しでも交流したり、オンラインで相談な
どができるよう、環境を整えます。
2020年 1月
タケダNPOサポートプログラムフォーラム
『ファンドレイジングの実際とこれから~NPOの人の
参加とお金のいい関係』に参加させていただきました
大阪市立ドーンセンター 特別会議室にて開催
社会福祉法人大阪ボランティア協会様は、2015年からNPOの組織基盤の強化につながるファンドレイジング力(人の参加・お金の参加)にフォーカスした「タケダ・NPOサポートプログラム(武田薬品工業株式会社様)に取り組んでいらっしゃいます。
NPOにとっては、応援してくださる人の力、そして社会事業を動かすためのお金の力をいかに集められるか?とても重要な課題です。そういったファンドレイジング力を強化することをテーマに、関西の4つのNPO団体を大阪ボランティア協会様が伴走支援しています。今回は、その4団体様のプログラムの成果や、実例の報告を聴き、ファンドレイジングの実際とこれからについてを考える機会をいただきました。
(タケダNPOサポートプログラムフォーラムのチラシはこちら)
このテーマに関心を持つ、参加者の皆様ともお話しができて、それぞれの課題などの情報交換を行う事ができました。今回は私たちと同じく大阪北部を拠点に活動する、あかりの教室照明塾の橋田裕司さまと出会い、将来的にめばえ21の教室の中にも灯りのワークショップなどを取り入れてみたいなあと計画しております。
(照明塾のホームページはこちら)
2020年 1月
第11回よみうり子育て応援団大賞受賞
NPO法人しぶたね受賞記念イベント公開講座『病気を持つ子ども、きょうだい、保護者、家族まるごと応援する子育て支援』大阪市立総合医療センターさくらホールにて開催
病気や障がいを持つ子のきょうだいをサポートするNPO法人しぶたね様の主催するイベントに参加して来ました。NPO法人めばえ21でも、公益財団法人トヨタ財団様の助成と社会福祉法人大阪ボランティア協会様のサポートをいただきながら、2019年の4月から「きょうだい支援」事業を始め、グループ療育で利用者さんと保護者の方が訓練をしている間、きょうだい児さんをお預かりして、専任のボランティアスタッフと楽しく遊ぶ取り組みを行ってきました。
国内でのきょうだい支援のパイオニアでもある、NPO法人しぶたね様からは、いつも活動のヒントをいただいており、今回も、大阪市立総合医療センター内で実際にきょうだい支援活動に参加している保育者の方や医療関係者の方の現場からの報告も聴くことができ、私たちの今後のきょうだい支援にも活かしていければと改めて感じました。
また、発達心理学の専門家でもいらっしゃる恵泉女学園大学学長の大日向雅美先生の講演もあり、社会全体で子どもは育てようという先生の思いに触れて、背筋が伸びる思いでした。めばえにしかできない「きょうだい支援」まだまだ模索しながら、よい仕組みを作り上げたいです。
(NPO法人しぶたね受賞記念イベントのチラシはこちら)